問題行動の背景
ペットカウンセラーの必要性
ペットを家族の一員として迎え入れている現在の状況においては、人間の親子関係と同じことがペットと飼い主との間に生じています。
親としての飼い主の感情や価値観が、子供にあたるペットの性格に大きな影響を与えます。
ということは人間の親子関係以上に、飼い主である人間の個性が、より強くペットに投影されるということです。
時として、飼い主の願いや思い入れが誇張され、歪んだ形で犬に反映される場合がありますが、いわゆるペットの問題行動は、こういった飼い主からの過大な投影に由来していることが実に多いのです
「できること」「できないこと」「したいこと」
あなたの家に可愛い犬がやって来ました。
飼い主であるあなたは、いい子に育ってほしい、と夢と期待でいっぱいです。ムダ吠えしないで、フードはよく食べて、よそのお友だちとも仲良く遊べて、トイレのしつけもしっかりできて……。
まさに教育ママと同じ心境ですね。 ところが、常にペットが飼い主の期待に100%応えてくれることはまずありません。
ペットにも「できること」「できないこと」があります。
さらに、彼らだって「したいこと」のリストをいっぱい持っていることでしょう。
では、飼い主のあなたはどうでしょう。 自分はペットの要求にすべて応えてあげられるでしょうか。 いつでもそばに居てあげられるでしょうか? 毎日決まった時間に散歩を連れ出せるでしょうか?
必ずしもそうはいかないと思います。
飼い主にも「できること」「できないこと」があるのです。 もちろん「したいこと」も。
ペットとの共存とは、お互いの「できること」「できないこと」そして「したいこと」を見極め、その共有部分を探りながらパートナーシップを築いていくことに他なりません。
では、以下でもう少し分かりやすく要約して示してみましょう
なぜ「できない」か・・
なぜ「できない」か、その背景を探り「現状に合った新しい目標設定」が必要。
ここで問題になるのが、飼い主の「できない」ことについてです。
ペットに携わるプロの方たちは、「こうさせたい」「こうありたい」という飼い主の希望に添うべく、各々ご自分の領域でお仕事をなさいます。 その際、ペットの「できること(可能性)」に焦点をあて、目的を達成しようとするのは当然のことです。
しかし、ここにひとつの盲点があります。
ペットに携わるプロの方たちは、動物のプロ故に、依頼を受けた「動物」の「できること(可能性)」にのみ焦点をあて、飼い主が「できない」ことを見逃しがちなのです。
この、飼い主が「できない」ことを、依頼通りに「できる」よう解決するために必要なことは、なによりも、なぜ「できない」か、その背景を探ることなのです。
背景を探ると言っても、飼い主一人を見つめるだけでは、実は見えてくることは少ないのです。
どんな飼い主も社会的な立場の中で生きています。 例えば、ひと口に主婦といっても様々です。 仕事を持っているのかいないのか、受験生を抱えた母親なのか、あるいは更年期で苦しむ女性なのか、夫婦仲はいいのか、悪いのか、抱えている背景はみな各々異なります。
これら様々な背景を考慮しつつ、「できない」の要因となっているものを探り出し、「できない」因子を好転させることにより、飼い主の「できる(可能性)」を広げることが大切です。
『飼い主の希望(したいこと)』+『飼い主の広がった、できること(可能性)』+『ペットのできること』をすり合わせた『(現状に合った)新しい目標設定』を飼い主に気付いてもらうことが必要なのです。 飼い主の「したいけれど、できない」という気持ちも考慮しなければ、せっかく立てた目標が無駄に終わるかも知れない。
この「したいけれど、できない」気持ちに大きく影響を及ぼす「母性愛」と「父性愛」の説明は、「絆・よい飼い主とは?」でご紹介しています